2008年10月28日火曜日

命の大切さ

今回も久々の更新です。
早め早めにと思うのですが…。ごめんなさい。
まず最初に、先週の出来事から。
先週金曜日、学区の見回りがあり、午前中に3時間、午後3時間歩いて学区を回りました。私の勤務先は貧困層と言われている住民がほとんどです。
初めて子どもたちの住む家々を回ったのですが、ジャングルのようなところでした。
水や電気が届いているとは思えず、心配しましたが、行く先々で子どもが声をかけてくれて、話をするうちに子どもたちの生活を垣間見ることができました。女の子は小さい子の世話をして、男の子は出稼ぎへ。
みんな生き生きしています。みんなたくましいなぁ!
子どもたちの強さを感じる一日でした。

しかし、平和な日々ばかりではありません。
今日朝10時半に勤務先では子どもたちが下校になりました。
いつものように雨が降っているわけでもなく、とても不思議だったのですが、確かに朝から住民の人たちの出入りが多く、慌しそうにしていました。
子どもたちの下校後、職員も帰宅するよう指示があったので理由を聞きました。
すると、昨晩9時半ごろ学区内で発砲事件があったとのこと。
現場は学校から徒歩5分の場所で、毎日通るところです。
状況としては、若者が昨晩何かの理由で騒いでいて、ある男性がその騒ぎを止めようとしていた時のことだったそうです。警官が駆けつけ威嚇発砲し、その仲介していた男性が「なぜ発砲するんだ?」と警官に尋ねたところ、警官がその男性を射殺したとのことだった。
その男性は僕の職場の子どもの保護者でした。とても働き者でまじめな方だったそうです。
今朝、住民は警察に対し発砲理由を説明するよう要求。デモが起こる可能性があり、緊急下校となりました。
最近、ようやく仕事らしい仕事ができるようになりつつあり、休み時間に子どもとも遊ぶことができるようになって、彼らとの距離が縮まったと思っていた矢先の出来事でした。
そんな平和な生活を打ち崩すかのような事件だったため、悲しくてなりません。

JICA安全対策管理の方の話だと、警察も常に身の危険を感じているそうです。だから、警察の発砲による死亡事件がここ近年増加しているとか。しかし、それは人の命を奪う理由にはなりません。

この国の方々が、自分で考え、正しく行動できるようになるためにも教育の力が必要なのだと思う。平和に、安全に世界中の人々が暮らせるようになるためには、時間はかかるけれど一人ひとりの意識に訴えかける活動を続けていくことが大事なのだと思う。